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診療案内<若返りスキンケア>



ケミカルピーリングとは、皮膚に化学物質を塗布し化学的に、または特殊な装置・技術により物理的に皮膚の表層部を一定の深さで剥脱させる治療法です。皮膚の表面を剥脱させることで皮膚の再生を促進させ、多くは経時変化であるシミ、シワ等の除去に加えて、再生したみずみずしい肌、すなわち「若返り」を同時に期待する治療法です。


古代エジプトにおけるサワーミルク風呂には、乳酸によるピーリング効果があったと考えられている。
実際には、ケミカルピーリングの起こりは1900年前後で、1960年代にはフェノールによるピーリング、1970年代にはTCA(トリクロロ酢酸)、1990年代にはグリコール酸によるピーリングが広く施術されるようになった。
新たなピーリング剤としてサリチル酸マクロゴールが開発されたのは1999年のこと。


■高い適応のある疾患:ニキビ
■適応のある疾患:毛孔性苔癬(赤ニキビ)、炎症後のシミ、日光性色素斑(日やけ後のシミ)、
 肝斑(年齢とともに現れるシミ)、そばかす
■適応を検討する疾患:脂漏性角化症(中年以降に多くできて来るイボ)、日光角化症、シワ、魚鱗癬、等々

1.フェノールやトリクロロ酢酸(TCA)
腐食作用により組織の壊死を起こすもので、全身的な副作用を起こす可能性がある。
その他局所的にも、瘢痕形成(傷跡)や色素沈着の危険性が避けられなかった。
TCAピーリングでは動物実験で、腫瘍の発生を促進する可能性があると発表された。

2.グリコール酸、乳酸、フルーツ酸など
α-ヒドロキシ酸で現在最も汎用されている浅層ピーリング剤。ニキビ等角質層の病変に効果を発揮する。
角質細胞の結合を弱めることで剥離を促進する。また施術により表皮は増殖、肥厚し、コラーゲン産生を促進するが、一方で、作用時間やpHによっては組織障害を引き起こす可能性がある。

3.レチノイン酸(トレチノイン)
ビタミンAの生理活性体で、表皮疾患の治療薬として知られている。
角質細胞の増殖促進、落屑の亢進(ふけ等がよく落ちる状態)、角質層の菲薄化(薄くなる)、コラーゲンの修復を促進し光老化を抑制する。全身投与や時に外用でも催奇形性があり、眼、骨、中枢神経系などに影響を及ぼす事が知られている。皮膚発癌への影響は見解が分れる。

4.サリチル酸マクロゴール
サリチル酸ピーリングの歴史は古く、1882年Unnaにより記載されている。
1940年代以降ジェスナー液など様々なピーリング剤の調剤に用いられた。
1992年Swinehartは50%サリチル酸軟膏を報告したがサリチル酸中毒が問題となった。

1996年
Klingmanによりサリチル酸中毒を起こさない35%サリチル酸エタノールが報告されたが、疼痛(痛み)、紅斑(赤み)、びらん(皮膚が削れた状態)、色素沈着を来す場合があった。

1999年
サリチル酸をポリエチレングリコールに吸着させた「サリチル酸マクロゴール」が九州の上田説子先生により開発された。
本剤は角層のみに作用し、表皮に侵入しないため、ニキビに最適のピーリング剤である。
また、皮膚の障害、炎症を引き起こさず、光老化を改善し若返り効果を持つ事も示されており、さらに、光発癌を抑制する可能性も示されている。

ニキビに対する臨床効果は、1回の施術でも面皰(黒ニキビ)が減少し、皮脂の分泌がスムーズになるためニキビの新生が減少する。
しかし、ピーリングのみで炎症性や化膿した状態のニキビを治癒させる事は難しいので、抗生物質内服、外用などの併用療法がより効果がある。

レベル
深達度
ピーリング剤
代表的な適応症
1
角層
30%サリチル酸マクロゴール
20〜50%グリコール酸
ニキビ・若返り
2
表皮基底層
70%グリコール酸 20%TCA
0.1%レチノイン酸
老人性色素斑
3
真皮乳頭層
35%TCA
眼瞼黄色腫
4
真皮網状層
88%フェノール
日光角化症

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